いつもご観覧いただきありがとうございます!
日本ではまだまだペットショップでの生体販売が続いていますが、カナダのオンタリオ州には動物福祉法やゾーニング法があるためショップに生体を置いておく事が難しく、また複数の市で生体販売を禁止していますのでショップで買う事はほぼできません。
トロントで犬を探すには大きく分けて3つの選択肢があります。
今回はその3つについてまとめてみました。
動物保護施設から迎える
カナダはドッグレスキューがさかん
街を歩くととにかく犬、犬、犬、犬を見ない日はないくらい犬が多いトロント。
ヒトに比例して犬もどんどん増えている印象を受けますが、それもそのはずで、カナダの動物保護施設には各地でレスキューされた動物達が集められて来ます。
保護団体スタッフの活躍によってアメリカとカナダの殺処分を行うシェルターや、メキシコ、ロシア、遠くは東南アジアや中東から飛行機で運ばれ、カナダで里親探しをしているとのこと。
なるほど、どっからどう見てもアジアのビレッジドッグの様なミックスや、アメリカンなピットミックスをよく見かけるわけです。インスタグラムでその様子を公開している団体も。
先日もメキシコから100頭以上のレスキューがあったそうで、様々な団体がかなりのペースで犬を連れてきている様子。
毎年4,000頭以上の動物が新しい家族を見つけているとの事です。(コロナ前の情報による)
ネットで里親登録or見学に行って登録
トロント市HPからの案内はこちら▼
また多くの保護施設ではWebサイトで里親登録ができるようになっています。
施設では見学を受け付けており、フロントで登録することもできます。
里親になる為のチェック項目はけっこう厳しいらしいですが、日本の保護団体さんも厳しいと聞くので同じくらいでしょうか??
あなたにぴったりの犬を選ぶために、スタッフさん達が力になってくれます。
引き取りの費用は
犬の場合、トロント市のHPによると200ドル前後、隣のミシサガ市では200〜320ドル、施設によって〜700ドル位までと様々。
保護される前に怪我や病気を負っている場合、治療費は保護施設持ちとなるそうです。
日本と同じくトライアル→正式譲渡となる流れが一般的。
ブリーダーから迎える
▲楓のブリーダーから頂いたちび楓の写真
Canadian Kennel Clubでブリーダーを検索
カナダでは正規ブリーダーの大半がケンネルクラブや犬種クラブに登録していますので、ここから探せばまず間違いないでしょう。
サイトに入ってすぐ上のメニューバーから犬を選ぶ→子犬リストで自宅から近いブリーダーを探すことができます。
ただしCKCに登録されていない犬種を求める場合は「犬種名 お住まいの州 ブリーダー」などで検索して探してください。
新しくAKCで登録された犬種はまだCKCで登録されていない可能性がありますが、しっかりしたWebサイトが用意されていて、犬種クラブに登録しているブリーダーなら安心です。
見学をしてインタビューを受けよう
インタビューで聞かれることはだいたいこんな感じ▼
- 収入や仕事、家族構成などの基本情報
- どのくらい犬に時間を使えるか
- 飼育経験はあるか
- なぜこの犬種がよいのか
- 雄か雌どちらを希望するか
- etc…
ブリーダーは子犬を譲る相手をしっかり選びたいので、けっこう根掘り葉掘り聞かれます。日本で犬を飼った事がある人は、日本と比べてかなり大変だなと感じるかもしれません。
雄か雌かの話にはブリーダーは敏感で、特に雌希望の場合は理由を詳しく聞かれます。
なぜなら通常ブリーダーからの子犬購入は自家繁殖禁止、どちらも去勢手術・避妊手術は必ず受ける契約となるのですが、契約違反をして勝手に出産させ儲けようとする購入者(裏庭ブリーダー)がいるから。
- 去勢手術・避妊手術をすること
- 自家繁殖させてはならない
- 遺伝性疾患が現れたら必ず連絡すること
- 手放す際はよそに譲らず、必ずブリーダーに返すこと
インタビューでは情熱と誠意を見せましょう!
スポンサーリンク
KijijiやSNSで探すのは注意が必要
おすすめしないなら紹介するなよって感じですが、あなたが犬欲しいんだよねって誰かに話した時、
「KijijiかFacebookで探せばいいよ、安く済むよ」って言う奴、ぜ〜〜〜〜ったいいる!
ので、Kijijiで犬を探す際の注意点についても書かせていただきますわ
Kijiijとは誰でも参加できる売買掲示板のこと
我が家も楓の子犬の頃のケージをKijijiで売りに出しました。個人でやるメルカリみたいなもんです。
日用品の売買ならばKijijiはとても便利な掲示板です。
が、実際はうさんくさい書き込みもありますし、信用できない人間だって使っています。
命をやりとりするにはどうでしょうか。
その書き込み、パピーミル業者かも!!
- 子犬工場。動物福祉に反いたずさんなお世話と環境の中で、成犬たちは文字通り「産む機械」として利用されている。
- 他国のパピーミルから安く空輸してカナダで高く売り捌く業者も存在し、ウのつく国などから被害者の子犬が運ばれ途中で亡くなったりしている。
- 血統書などは偽造される。
- 健康的な繁殖を行わないため、生まれた犬は病気や奇形に苦しむ。
利益のために繁殖を行う福祉繁殖屋というやつですね。日本では繁殖屋もブリーダーという括りに入れてしまうため、犬の健康と犬種を守ろうという正当なブリーダーも悪いを誤解されやすいと思います。
パピーミルについて・カナダでパピーミルを発見したら報告する方法については、こちらのページに載っています。
その書き込み、裏庭ブリーダーかも?!
掲示板やSNS、街角の張り紙などは誰でも利用できる為、売り逃げが可能ですね。
まともなブリーダーは団体に登録しているしきちんと契約書を交わすので、売ったらはいサヨウナラ、消息がわからなくなるなんて事はありません。
掲示板やSNSに「子犬産まれました」と書き込んでいる人は「本物の」ブリーダーではなく「裏庭ブリーダー」の可能性があります。
裏庭ブリーダーとは
非正規繁殖者を裏庭ブリーダー(バックヤードブリーダーズ)と呼びます
- 雌を正規ブリーダーから購入し、自家繁殖禁止の契約を破って交配出産させ、子犬を販売
- 繁殖させられる両親犬は疾患など健康上のテストを受けていない
- 育種に興味がなく健康な犬を作る努力などするわけがない
- そのため産まれてくる子犬達は疾患に苦しむ
- 安易で無計画なデザイナーズミックスの繁殖
- うちの子の赤ちゃんが見たいという安易な欲求
- 子犬誕生の感動を体験したい、子供達の教育に良いと思い込んでいる
- 全ての犬は繁殖したいハズだと思い込んでいる
- 簡単にお金を稼ぎたい
- ずさんな管理で犬を飼育し、うっかり交配させてしまった
- 血統書はもちろん出ません
裏庭ブリーダーとパピーミル業者はペット過密の原因であるとされ、問題視されています。
Kijijiには本物のブリーダーもいる
Kijijiで検索する場合、左サイドバーの「提供者」から「シェルター」と「登録ブリーダー」にチェックを入れましょう。
連絡が取れたら是非犬舎を見に行ってください。
正規ブリーダーじゃなかった場合、待ち合わせ場所に車で子犬を何頭か連れてきて、その場で子犬を選ばせて取引終了、犬舎を見せてくれないし親犬も見れず…迎えた子犬は耳ダニを持っていた、後々遺伝疾患が出て長年苦しんだ…なんて事もあるので、用心して探してくださいね。
成犬の譲渡はどうか
裏庭ブリーダーによる「子犬売ります」以外にも、なんらかの理由で成犬の譲渡をしたいという書き込みも見られます。
これはシェルターからの書き込みであれば問題ないでしょう。
ですが一般人からの書き込みの場合、犬を手放すなら保護団体を通すべきであり、掲示板を使って秘密裏に気軽に済ますべきではありません。
こういった類の人間を甘やかしてはいけませんので、やはりおすすめしません。
掲示板を通して「安く気軽に犬を入手したい」などというちゃらんぽらんな家庭へ行く可能性があるなら、保護団体を通してきちんとした家族を見つけて欲しいものです。
まとめ
今回はトロントで犬を迎える方法についてまとめました。
- 動物保護施設から迎える
- ブリーダーから迎える
- KijijiやSNSは注意が必要
正規のブリーダーや保護団体から犬を迎える事は裏庭ブリーダーやパピーミルを儲けさせず、社会をよくする事につながります。
それでは、よいカナダ暮らしを!