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犬たちそんなにお座りしなくていいよの話

犬のしつけのお座りの問題点と危険性
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いつもご観覧いただきありがとうございます!犬勉強を続けてきて5〜6年とかその位経ちました。あっという間過ぎて(?)めっきりお座りを犬に頼まなくなりました。

あが

今回はなぜお座りを頼まなくなったのか、頑張ってまとめてみようと思います。

しつけの代表格の顔をしているあのお座り

犬のしつけお座りの疑問

そうですあのお座り。Sitです。

2025年時点世間のお座り認識について(私観測)

色々な犬情報を見てみると、お座りについてベーシックなしつけではこんな感じでしょうか↓

ネット上でよく見かけるもの
  • お座りさせて落ち着かせる
  • すれ違いでお座りさせて待たせる
  • おやつやご飯の前にとりあえずお座り
  • お座り・伏せ・待ては基本のしつけ

対して、少ないけれど増えてきているR+、forcefreeのトレーナーさんはこんな感じの意見の方もいらっしゃいます↓

そこはお座りじゃなくても…
  • お座りさせる=落ち着く訳ではない
  • すれ違いではお座りはフラストレーションが発生するので道を譲ったり通り抜けた方が良い
  • お座りさせなくても食べ物をあげていい

私もこれらの意見に賛成です。

お座りってニンゲンが思っている程万能じゃない

確かに、されて困る行動とお座りが同時に行えない行動で、お座りが犬にとって負担でなければ、その行動じゃなくて代わりにお座りしてね、と頼むのは役に立つかもしれません。

だけどお座りしても吠える事はできるし、うずうずして立ち上る事もできますよね。

特にすれ違いでの強制的なお座りは、犬は安全の為に自分で距離をとったり匂い嗅ぎをして(カーミングシグナル)やり過す事が許されないのでフラストレーションが発生してしまい、あまり役に立たないと思います。

私はすれ違う時に、ストレスサインを出しながら・距離を取りたくてor追い払いたくてうずうずしている犬にかいぬしさんが一生懸命お座りさせようとしていたら「こちらが道を譲りますすけ(新潟弁)、先に通り抜けてくだせえ〜!」と思います。

あが

うちの地域ではすれ違いでお座りさせるより、さっさと通り抜けるペアのが多いですけどね

ストレスサインを出している・うずうずしているって、落ち着けてないし犬からしたら辛いですからね。

そして、勉強していたらどうもお座りってそんなにさせるものではないという処に辿り着きました。

お座りが身体の負担になる事が多いためです。

犬に頻繁にお座りさせる事の問題点

犬のしつけお座りの危険性

お座りは体に負担がかかる

犬は解剖学的にお座りをする事はできるけれど、負担が大きいという事がわかってきています。

こんな危険性があるよ
  • 子犬とシニアには座ったり立ったりする為の十分な筋肉がなく、関節や軟部組織を痛める
  • 子犬のレントゲンを見るとわかるが骨が繋がっていない+筋肉も足りない+未発達な為、頻繁なお座りは骨の位置がずれる恐れがある
  • お座りさせると血液循環が阻害され眼圧が上がり始める、短期的なものであっても頻繁なお座りは眼圧が上がる
  • 太ももが長い体型の犬はお座りに適していない
  • 成長期の子犬は前脚より後脚が長く、後脚を折りたたむのに苦労する・苦痛かもしれない→背中など別の場所も酷使してしまう
  • あらゆる場面でお座りを条件づけてしまうと、シニアになったり痛みを感じる様になっても無理して自動的にお座りしてしまい、更なる損傷につながる
  • 頻繁に座るように訓練すると、犬の体に継続的な負担がかかり、特に成長期の犬の体に不均一なストレスと摩耗をもたらす

<参照・参考>

Turid rugass blog

Galen Myotherapy blog

2025 Dog Behavior Conference 1日目 Julia Robertson

Animal centered education Understanding Dog Needs and How to Do Free work with Sarah Fisher

頻繁なお座りのトレーニング+滑りやすい床+階段や飛び降りが多い環境だと非常に負担が大きいのだそうです。特に体重の重い犬種では注意が必要です。

またお座り以外にも、短いリーシュで首を固定して脚足+アイコンタクトをしながらの散歩は犬にとって不自然な動き過ぎて特に子犬は筋膜などの軟部組織を痛めやすく、生涯にわたる損傷になりやすいとの事。

キツすぎる首輪・肩甲骨の動きを阻害するハーネス・短すぎるリーシュで子犬の自由な動きをコントロールする散歩は早期に筋膜、筋肉、骨格を痛め、痛みや不快感・苦痛から行動の問題にも発展しやすい。

軟部組織を痛めた場合X-rayに映らないため診断も出しにくく、どこを痛めているのか追求が困難となる。

子犬には肩甲骨の動きを阻害しない型・ずり上がって喉を圧迫したりしないぴったり調整したハーネス+長いリーシュで自由な匂い嗅ぎできる機会をたくさん提供する事で、自然と身体が犬らしく頑丈に発達し、それは生涯の財産となる。

犬の健全な身体と正しい動きのパターンの構築は、犬が犬としての自然で自由な運動でしかなし得ない。

正しい知識とリーシュテクニックをかいぬしさんに指導できるトレーナーの存在が必要である。

-Julia Robertson 講義より

となると、服従競技などのスポーツは体が成長してから練習した方が安心かもしれませんね。

お座り・伏せ・立つを繰り返すフィットネスなどは、すでに身体が成長して筋力が十分にある成犬である事や然るべき機関で教育を受けたプロに習うのが良いと思います。

あが

楓の時に知りたかったな…菊はまさに体重の重い犬種・成長期(現在9ヶ月)で前脚より後脚が長い時期なので、うっかりお座りのキューを出さない様にしよう

お座りは犬自らの選択の妨げになる可能性

体を痛めてお座りをさせ、その結果ストレスホルモンが増加したり、犬同士のコミュニケーションをよく学べないとなると頻繁に指示でお座りさせる事には殆どメリットがない様に思います。

あが

特にレオンベルガーは超大型犬なので、平和的な犬本来のコミュニケーションを学んで欲しい!

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お座りの取りあつかいについて思う事

自由な動きは犬の権利

犬が座りたい時に座ればいい

様々な場面で犬自身が「ここで座ろうっと」と思う時には自由に座ったらいいと思います。

犬がどの様な場面で座っているか?の観察調査では、犬は遠くのものを見る時や物乞い(道の犬、村の犬)する時・寝転ぶ途中・カーミングシグナルとして座るのが多いそうです。

私がやたらとお座りさせる事によって犬本来のボディランゲージを防げてしまい、犬同士のコミュニケーションに誤解が産まれたり、コミュニケーションをよく学べないという様な事を引き起こしたくありません。

安全な環境・状況なら犬が自分の行動を選びそれによってよく学べる様、見守りたいと思います。

お座りの合図は知っていればいい、頻繁にしなくていい

動物病院で犬だけ別室に行く時・いつかどこかへ預ける時に知っていると困らないだろうからお座り自体は教えました。

教え方は、犬が自然に座った時をクリッカーや褒め言葉でマークしてうまうま(強化子)をあげるのを繰り返し(うまくマークできれば数回で学習する)、後から言葉や手などの合図を付け足すだけです。

リーシュで首を上にあげてお尻を下に押して座らせるやり方は、頭が不自然な角度・強制的な後脚の折りたたみ→骨格や筋肉、筋膜を痛めやすいのでおすすめしません。

体に負担がかかる事がわかったので私は本当に必要な時しかお座りは使いたくありません。

あが

お座りが本当に必要な時って考えてみるとそんなに無いんだけど、このくらいかな↓

  • TTC(路面電車)やエレベーターなど、狭いところで犬が苦手な人がやむを得ず近くに来た時
  • その人のボディランゲージや表情で「犬が苦手そうだな」と思ったら、安心してもらう為にお座りしてもらう
  • この犬は大きいですがトレーニングもしていますよ、という雰囲気を醸すのか、人々は犬がお座りしたら少し安心するらしい

でも犬が苦手な人達はあまり近付いてこないし、そもそも私はよその人から距離をとったりエレベーターを譲るので、そんなに機会はありません。

かいぬしさんA

今まですれ違いとかでお座りさせて来たけど、代わりに何をすればいいと思う?

お座りの代わりにできる事はたくさんあるよ!

お座りの代わりのトラブル対策やマネジメント

私が習ってきて実践しているのはこんな感じです↓

こんな事ができるよ

  • 基本的によその人や犬とは距離をとる
  • 挨拶になった時はリーシュを緩め、いつでも介入できる様にしつつも2頭のボディランゲージを観察する
  • すれ違いでは道を譲るか、犬が匂い嗅ぎなどのカーミングシグナルを出してやり過ごすなら壁になって護衛する
  • おいでやハンドターゲットで誘導させてもらう
  • エレベーターで座る・立つは自由。混んできたらハンドターゲットで壁際にきて貰い、私と壁の間に立ってもらう
  • 信号待ちでは座る・立つは自由。立って待てる時間を伸ばす練習をする
犬の散歩ですれ違いをするやり方

道を譲って待つ場合、こんなふうにしています↑

楓の時はエレベーターでは奥に詰めて座ってもらっていました。

でも菊はもう楓よりも大きくて座るとむしろ場所をとるので、私と壁の間に立っていてくれた方が空間が空くし、尻尾を踏まれる危険もありません。

信号待ちで重要な事は座る事ではなく待つ事なので、立って待っていられる時間を伸ばしてきました。

これらはとてもうまくいき、お座りの様な体の負担がなく平和的なのでお気に入りです!

今回多く参照したJulia RobertsonさんはUKで20年以上リハビリテーションやマッサージを行なっていて、子犬の発育と運動についての本も書かれています。

輸入なので英語本で高めですが、もしよければ見てみてください!

あが

それでは、よい犬暮らしを!

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