いつもご観覧いただきありがとうございます!
今回はまあいわゆるしつけと呼ばれる部分とか、普段の犬とのやりとりについて私の思うところや、
うちではこうしているよを書いていこうと思います。
理想とは違う接し方にうんざりしてない?
犬を迎えたら一緒に穏やかに過ごしたい
犬が安心していられる様にしてあげたい
手を繋ぐ様にリードを持って歩きたい
そんなふうに考えて犬を迎える人が多いのではないでしょうか。
自分より立場の弱い者を支配したい、いう事を聞け!と考えて動物を迎える人は少ないと思いたいです。
犬が好きだから、優しくしてあげたい、一緒に楽しみたいと思って迎える人がほとんどなのに、しつけでつまづいて苦しい接し方に転げ落ちてしまうパターンがあまりに多いと感じています。
犬が望ましくない行動をするのをずっと見張って、タイミングよく叱らないといけない
物陰に隠れてガチャ缶を投げなければいけない
痛みや圧迫を伴う道具を使ったり、上に立たなければと抑圧的な態度を取らなければいけない
犬に負けてはいけないからと、永遠に根比べ
これらのやり方は、効果的でなく悪影響の方が大きいとして科学的に覆されているばかりか、動物福祉を損ない、人道的にみても問題があります。
古典的条件づけが働くためいつの日か取り返しのつかない事故に発展したり、犬がかいぬしを信用できなくなって逃してしまったりという悲しい結果に繋がる可能性があります。
それに、もっと単純に考えてみてください。
犬を優しく愛でたいと思っているのに、真逆な事ばかりしなくちゃいけないって…やってられなくないですか??
私は昔タイミングよく叱る→フォローするというのを数日間やってみて、正直こんな関わり方を続けるのは不可能だと思いました。
あの時はかいぬしが突然おかしくなったかと思いました!この世の終わりでした!
叱らないしつけ、罰する必要が無いならそうしたいよね
でも、時には罰も必要だとか、飴と鞭ってしつけ教室で言われて…
叱らないと手がつけられない問題犬になるって言われたので不安で
実際に、世界的にみてドッグトレーニング界は叱りや罰といった嫌悪刺激を使わずに全員が幸せになれる方向へと向かっています。
かえでが行ったカナダのパピーしつけ教室もクリッカーだったよ〜
だからリードショックとか知らないんだ〜
訓練やトレーニングは、残念ながら新しい知識を嫌って昔のしつけ方に固執したり、罰を使いたくて仕方がない人間も根強く残っている業界でもあります。
しかしクライアントであるかいぬしさんは本音では犬に優しくしたいと思う方の方が多いし、それが人間の自然な姿だと思います。
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私はこうして叱らないしつけにたどり着いたよ
私は楓がパピーの頃典型的な壁にぶち当たり、日本から買った本とネットをひっくり返して勉強を開始しました。
当時買ったしつけ本やネット情報は、叱ってから褒めろとか権威とか上下関係とかの内容で役に立ちませんでした。
日本語訳された動物行動学の本が大当たりで、そこからABA(応用行動分析学)の道へスムーズに入る事ができとっても助かりました!
大急ぎで動物行動学の本を読んだところ、犬は犬としての元々持っている行動を実行しているだけなので、問題行動なんてないという事を知りました。
もっと知りたいと思い調べていくと、動物行動学をフォローしているプロは動物福祉を大切にして応用行動分析学を用いて動物と接している方が多い事がわかりました。
それで今度は応用行動分析学を調べていったところ、行動は環境に起因するため、行動の問題は環境の問題であるという事を学びました。
応用行動分析学を用いて叱る以外の接し方を実行していったら、どんどん褒めるところしかなくなってとても気が楽になりました。
叱るストレスがなくなった!
かいぬし、怒らなくなった〜
うちでラッキーだったこと
早めに動物行動学の本を読めた、ABAを知れた
パピー教室がクリッカートレーニングだった
パピー教室で必ずハーネスで来る様にと言われていたので、首へのリードショックをしなくて済んだ(トロント市ではチョークチェーンやプロングの使用不可)
たまたまご近所にも犬に厳しくする人がおらず、体罰的なアドバイスを受けなかった
国内外の本やコースやウェビナーで学んできて、私が実行している力を使わない犬育てはこんな感じです↓
叱らないしつけ罰しない接し方って具体的に
行動を教える時は正の強化で教える
して欲しくない事はできない様に、して欲しい事をやりやすい様に環境を整える
問題が起こった時は、健康上の問題がないか→環境に問題がないかの順で考える
犬の正常な行動や能力を発揮し、発散・満たせる様にエンリッチメントを提供する
初めての物や場所、避けて通れないケアを紹介する時はハズバンダリートレーニングを用いて犬を助け手伝う
自力では難しい、どうしたら良いかわからない場合は罰を使わないトレーナーを頼る
これらの接し方を実行する様になって、実際犬を叱る必要も機会もなくなり非常に助かっております。
キモは叱っていう事を聞かせよう・我慢を覚えさせよう・犬をコントロールしようという気持ちを捨てること
犬以外の環境(自分も含む)をコントロールする事・毎日のエンリッチメントで犬満たし・犬の手助けをする気持ち
何か教える時は正の強化で教えられる様に、環境や自分自身の振る舞いをコントロールします。コントロールするのは犬ではありません。
環境を整える事+エンリッチメントの提供によって、破壊などのして欲しくない行動は出なくなり、して欲しい行動が出やすくなるのですかさず強化子を提供します。
正の強化と整えられた環境、配慮の行き届いたハズバンダリートレーニングによって、行動のレパートリーが増え、その場その場で選べる行動が増えます。
そしてハズバンダリーな取り組みをするため・常に犬を助けられる様にするにはボディランゲージを見れる事が大切です。
叱られたり首を絞められたりの罰が無いとこんなに爆速で憶えるものかと驚くことになるでしょう。
なにより、毎日が平和に、問題が起こったらすぐに原因を追求する→叱っている暇はない→犬を叱るストレスとは無縁!に変化していきます!
ただたくさん勉強する必要があるので、忙しかったり今すでに困っているなら罰を使わないプロに頼るのがおすすめです!
そうなんです、叱らない罰しない=犬をほったらかしにする、ではないんですね。
力を使わない代わりに、細かな観察と様々なアプローチを行います。そこのところを私たちに分かりやすく教えてくれるのが、罰を使わないトレーナーなんです。
犬を迎えたらもっと気軽に、罰を使わないプロを頼ろう!
トレーナー探しの検索ワード
R+、動物福祉、ABA(応用行動分析学)など
CPDT-KA、RPTM Gold、KPA-CTP、JDBAなどの資格称号保持者
海外在住の方はCTC、CDBC、CBCC-KAなどの資格称号も探してみてね
アルファベットの資格称号は罰を使わないトレーナーの代名詞の様になっていますが、中には罰を伴う道具を積極的に使う団体の資格がありますので注意してください。
主に英語圏の問題なので日本では少ないかと思いますが…
・HS-APIはプロングカラーを使います。
・IACP-CDTという資格を発行している団体IACPはあらゆるトレーニングツールの使用を禁止または制限する法律に強く反対する団体です。つまりIACPのCDTはスリップリード、プロング、eカラーなどを使います。
この団体の倫理基準は嫌悪刺激を伴うツールを使うトレーナーを差別しない事であり、動物福祉に則って痛みや不安のないトレーニングを行う事ではありませんので、私は賛同しかねます。
力を使わない犬育てなら、持続可能で安心安全のかいぬしになれる!
さて、叱らない罰しない力を使わない犬育てはここまで説明してきた様に良い事がたくさんですが、
まだあるんです!嬉しい事が!!
叱った後の「これで良かったの?本当に伝わった?」という自問自答や、自分の中で叱りや罰を正当化する葛藤がないので楽
のちのちあんなに厳しくしなければ良かったという後悔がない
強化の歴史は裏切らない!信頼貯金がざくざく貯まる!
安心安全の頼れるかいぬしになれる
こんなふうに、犬にとってもかいぬしにとっても良い事しかありません。
すぐに現れる効果としてはかいぬし側の精神的な安寧だと思います。そんなかいぬし側の心の穏やかさも、犬には伝わると思いますよ。
そして何より、急に大きい声で叱ったり首にショックを与えたりしない、安定したかいぬしという後ろ盾を得た犬は何かあったらかいぬしに助けを求めればいいので、自信に満ちて穏やかな犬生を送れることと思います。
罰を使わないトレーナーはまだまだ少数派ですが、どんどん増えてきています!
犬とヒト両方の幸せのためにぜひ依頼したりセミナーを受けたりしてみてください。
それでは、よい犬暮らしを!